2007年6月にアメリカで初代iPhoneが発売されました。
当時の日本は通信方式が適合されておらず、初代iPhoneは国内で販売されていません。
初めて日本でiPhoneが発売されたのは2008年発売のiPhone3Gです。
既にアメリカで初代がヒットしていたことから、日本でもスマホのパイオニア的な存在としてシェアを拡大させていきます。
ただし、iPhoneが日本に上陸してすぐに覇権を取ったわけではありません。
統計上でスマホの世帯普及率がガラケーを上回ったのは2016年です。
2016年は9月にiPhone6Sが発売された時期で、初代iPhone発売から約10年後のことでした。
実際には若者の間でスマホの普及が進んでいて、当時20代だったガラケーユーザーの多くが2011年発売のiPhone4Sや2012年発売のiPhone5くらいのタイミングでガラケーからスマホに移行しています。
iPhoneが上陸して間もない頃は、健全なマッチングアプリがありませんでした。
出会い系は人を集める必要があるため、ガラケーの方がシェアが高かった2010年以前は大手が参入しなかったです。
業界の転機になったのが2012年で、この年にPairsとOmiaiがリリースされています。
2010年の後半からFacebookが日本で大流行していて、Facebook連動型アプリのPairsとOmiaiが若者の間で人気になりました。
当時のPairsはFacebookユーザーしか登録できず、友達10人以上のFacebookアカウントと連携させることが必須でした。
アプリで仲良くなったらFacebookで繋がることから始めて、実際に交際したらFacebookでお互いに恋人ができたことを報告する行為が流行します。
当時は実名で身近な投稿をするFacebookユーザーが多く、会う前にFacebookで繋がることで安心感を得られると好評でした。
出会い系サービスは危険性を理由に衰退していましたが、アプリ化で操作性が高まっただけではなく安全性が高まったことで、かつての悪いイメージが払拭されて若者達の心を掴みます。
Omiaiも当初はFacebookやYahoo!と連動するアプリで、リリース当初からPairsに匹敵する人気を誇っていました。
2012年に本格的なマッチングアプリが登場してからすぐに出会い系の主流がWebからアプリに移行します。
その後はFacebookのユーザー離れが進んでいきますが、マッチングアプリは脱Facebookをしながら安全性を高めて、さらにユーザー数を増やしていきます。
昨今はAIを使って相性が良い相手を提案してくれる機能や、監視体制を強化するセキュリティサービスが好評です。
iPhoneはスマホ市場で高いシェアを誇り、2010年代半ばになると多くのiOS専用マッチングアプリが登場します。
同様にAndroid専用アプリも登場していましたが、どちらも人気が伸び悩みました。
特定のOSに限定したアプリはアカウントの2重取得ができないため安全性が高いですが、参加者が限定されてしまうため盛り上がりにくいです。
iOS専用アプリは大手が参入せず、メッセージ毎の都度課金制でサクラを使っている悪質アプリが多かったこともあり普及しませんでした。
現在人気を集めている大手マッチングアプリの多くはiOSとAndroidのどちらでも利用できるのはもちろん、Web版も用意されています。