Since1995~出会い系サービスの歴史と変遷のヘッダー
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出会い系規制法と法改正の詳細をどこよりも分かりやすく徹底解説

2000年代は2回の法規制がありましたが、1回目の2003年より2回目の2008年が出会い系業界に大きな影響を与えました。児童売春が相次いだ背景があり、最大手のスタービーチ閉鎖などがユーザー心理を変えてしまいます。

法整備が進んだ2000年代

 

進む法改正

 

2000年前後から急速に普及した出会い系サイトは、法整備が進むにつれて次第に規制されていきます。
大きな転機となったのは、2003年の出会い系規制法の施行と、2008年の改正出会い系規制法の施行です。

 

特に2008年の改正では、多くの悪質業者が排除され、出会い系サービス業界は個人向けインターネットの普及以降、初めて大きな変化を迎えます。

 

2000年代の法整備により、現代のように比較的安全にマッチングアプリで真剣な交際相手を探せる時代へと移行していきました。

 

出会い系規制法

 

出会い系規制法の正式名称は「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」で、2003年に制定されました。
この法律は、出会い系サイトの急速な普及に伴って増加した未成年者の児童売春を抑制するために整備されたものです。

 

たとえば、1990年代後半には、セガのゲームハード「セガサターン」向けに、中高生を中心にした1,000人分の個人情報を収録した出会い目的のゲームソフトが販売されており、今では考えられないほど規制が緩い時代でした。

 

2003年に施行された出会い系規制法は、主に児童売春の防止を目的とし、利用者に対する規制を強化する内容でした。
運営者には年齢確認を義務づけ、児童売春を斡旋しないよう監視役としての責任が求められましたが、業者側への取り締まりが難しく、露骨な児童売春の規制しか進みません。
この法律は急増する児童売春に対応するために迅速に整備されたものでしたが、実際には大きな効果を発揮していなかったと言えます。

 

その後、すぐに改正法が議論され、2008年の改正へとつながりました

 

2008年の法改正

 

2008年に出会い系規制法が改正され、業界は大きな変化を遂げます。
特に重要なポイントは、インターネット異性紹介事業者に対して公安委員会への届出が義務付けられ、違反業者には罰金刑などの処罰が科せられるようになったことです。

 

この法改正により、多くの出会い系サイトがサービスを終了しました。
中でも、一時期業界最大手とされていた「スタービーチ」も、届出ができずにサービスを停止しました。
スタービーチは圧倒的な会員数を誇っていましたが、すでに警察からマークされていたため、届出が不可能だったとされています。

 

届出をして生き残った大手サイトも数多く存在しましたが、法改正や大手サービスの終了によって、出会い系業界全体に「終焉ムード」が漂い、ユーザー離れが一気に進みました。

 

法改正で暗黒期へ

 

世間からは「出会い系サイトは危険で不純な出会いを目的としたもの」という悪いイメージが広まり、業界全体でブランド力を大きく失う結果となったのです。

 

しかし、この法改正によって業界の健全化も進み、無届業者の取り締まりや監視体制が強化されました。
これにより、比較的安全な出会いが提供される環境が整い始めます。

 

無届の出会い系サービスは、その後も「メル友」など異性との出会いを目的としない名目で運営されることがありましたが、ユーザーの心を掴むことはできませんでした。
次第に、男性ユーザーを中心に「課金してでも安全な出会いを求めたい」というニーズが高まり、2000年代後半には業界全体が大きく変わっていきました。

 

スタービーチの閉鎖によって、既存ユーザーの離脱は深刻な問題となりましたが、健全化が進んだことで、真剣に恋人探しや婚活を目的とした新規ユーザーを獲得することに成功。
これにより、出会い系サービスはさらなる進化を遂げていきます。